今朝はこんなツイートをした。
心の声っていったん聞こえだすと無視できないんだよね
— イカさん@瞑想スペース 呼吸の家 (@hiroakiokmt) September 29, 2023
無視し続けられないから人は思いもよらぬ行動力を見せることがある
心の声は不都合なことも言う
不都合なことには人は耳を塞ぎたくなる
そのためにとても簡単に手に入る道具がある
それがお酒…
心の声の話。
心の声ってはっきりと音として聞こえるわけじゃないから、すごく人によって捉え方が違う。
心の声を自分の中の悪魔の声と考えている人もいるだろう。
でも僕はシンプルにこう捉えている。
心の声とは良心。
身体という重荷を背負っていない自分の中にいる自分。
いつも自分を見守ってくれている真の自分の声。
瞑想を続けていくうちに僕はそんな心の中にいるもう1人の自分に出会った。
彼は実はいつも僕の中にいて、見守ってくれている。
身体の感覚を操作することで心を操作し、僕にメッセージを伝えようとしてくれている。
僕らは実はわかっている。
心の声、内なる自分からのメッセージを。
漫画やドラマで「言われなくても俺が一番わかってるんだよ!」って登場人物が言うシーンを想像できるだろうか。
あれである。
「これ食べないほうがいいんじゃないの?」
「わかってるよ!」
「運動したほうがいいんじゃないの?」
「わかってるよ!」
「親に優しい言葉をかけてあげないの?」
「わかってるよ!」
「認められたいと思ってるから苦しいんじゃないの?」
「わかってるってばっ!!!!」
今朝のブログではお酒のことを書いた。
お酒は心の声を無効化する。
だからお酒を飲むと理性が崩れる。
- せっかくタバコやめてたのに吸っちゃったり、
- 手を出しちゃいけない相手に手を出しちゃったり、
- 飲んじゃダメって言われているのに歯止めがかからなくなったり、
- 戻って仕事しなきゃいけないのに「ま、いっか!」ってなっちゃったりする。
こんなシンプルな酒の作用なんだけど、わかっていてもやめられない。
なぜなら現実と向き合わないで済むから。
なぜアル中になるのか?
向き合いたくない現実があるからである。
本当は向き合わないといけないと心の声が言っているのに、向き合うことを嫌がる自分がいるからである。
この時点で「くそウゼェ!」ってなった人は間違いなく向き合いたくない現実に背を向けるためにお酒を飲んでいる人だと思う。
イライラさせたいと思って書いているわけではないので、容赦してほしい。
そうじゃない人の中には心の声の自覚なく飲んでいる人もいると思うが、これを読むとなんかモヤモヤしているはずである。
心の声が「私の/俺の声を聞いてくれ!」と体に信号を送っているからである。
僕がこれに気がついたのは毎日瞑想をするようになってからだった。
もともと毎日お酒を飲むタイプではないが、たまに飲んだりするタイプだった。
人と会って多めに飲む時もあったが、大抵はちょっと飲んだだけだった。
しかし夜、瞑想しようと思ってもまったく体の感覚がないのである。
体の感覚にモヤがかかって心の声はまったく聞こえないのである。
酒を飲んだ後の瞑想は、瞑想の体をなしていない。
瞑想のために時間を取る意味がないと思った。
僕はそれでお酒はやめてしまった。
お酒が与えてくれる恩恵と瞑想が与えてくれる恩恵を比較すると圧倒的に瞑想の恩恵のほうが大きかったからである。
お酒をやめてしまった僕だが、年に2・3回はお酒を飲む。
お正月に家族が集まる時である。
年老いた父にとってお酒を息子と飲むことは何よりも幸せなことらしい。
これを「瞑想がダメになるから」と無碍に断る必要もない。
瞑想の喜びよりも遥かに父親を喜ばせることで得る喜びのほうが大きい。
もともと僕はお酒が大好きな方だった。
強くはないので、飲むと次の朝は二日酔いになってしまうのだけど、人と飲んだ時のおしゃべりは格別であった。
でもお酒をやめてみて、お酒の場でノンアルコールビールを飲むようになって気がついた。
「酒飲まないほうが酒の場が楽しいぞ!?」
「嘘だろ…」
お酒飲まないほうが話が弾むのである。
頭がちゃんと働くから会話のクオリティが高い。
相手はお酒飲んで陽気になっているから、お酒を飲まない僕は相手の陽気さと話の面白さを両方高いレベルで受け取ることができるのだ。
とはいえお酒が好きな人にとっては相手と酒を酌み交わすことが大切だったりするから、人によっては僕が飲まないことで陽気にはならず興醒めしてしまう人もいる。
なので、そんな雰囲気がある人がいそうな酒の場には足を運ばないように気をつけている。
「そこまで酒について考えたことねぇよ」って思う人もいると思う。
僕もそうだった。
でもあるきっかけがあり、酒について考えるようになった。
それはアメリカ人の友人が言った一言だった。
「アルコールは落ち込んでいる時に飲んではいけない。元気な時、幸せな時に飲んだほうがいい」
この言葉が妙に僕に刺さった。
敏感すぎて、あらゆることに悩み落ち込み不安になっていた当時の僕の心が「これは真実だ」と言っていた。
それからは落ち込んでいたり不安な時には酒を飲まなくなった。
飲んだその時は苦しみが収まるが、朝になれば酒による体調不良とともに苦しみが増す。
何度か落ち込んでいる時に飲んでしまったことでそれがどんどん分かってきた。
おかげで苦しい時に飲む酒は減り、楽しい時だけ飲む人になった。
みんなが瞑想の恩恵を優先してお酒をやめる必要はないと思う。
お酒より瞑想の方がはるかに人生を豊かにすると実感したならやめればいいけど、そうじゃないのに無理にやめることはない。
ただ心の声が聞こえたらならその日はお酒を飲まない選択をしてみてほしいのだ。
心の声は一度聞こえるとずっと聞こえる。
音じゃないけど体が反応する。
「それでいいんだよ」という声なら呼吸が楽になるし、「それはやめたほうがいいよ」という時には呼吸が浅くなる。
これが僕が今日伝えたかったことだ。
呼吸を観察していれば心の声はよく聞こえる。
案外シンプルな方法なのでぜひ試してみてほしい。